中国のブロックチェーンVC、厳しい2018年を耐えてマーケットに復活

中国のベンチャーキャピタルはブロックチェーンに再び目を向けている。,2018年の仮想通貨クラッシュの後、ブロックチェーンに特化した中国のベンチャーキャピタルのうち、最大で90%が市場を去った。中国政府が大規模な
ブロックチェーン導入を推進する今、その一部は復活しつつある。,中国の金融データトラッカー、
零壱財経(01Caijing)によると、2019年上半期、中国のブロックチェーン・スタートアップは、71件の投資案件を通じて3億6800万ドル(約400億円)調達した。,ベンチャーキャピタルの資金集めは容易になっている。,2016年、複数のパートナーの自己資金でビジネスを開始した、香港に拠点を置くキネティック(Kenetic)のマネージングパートナー、ジェハン・チュウ(Jehan Chu)氏は、同社は12月に8桁(数千万ドル)のファンドを成立させる予定と語った。仮想通貨ネオ(NEO)が支援するネオ・グローバル・キャピタル(NEO Global Capital)も6月以降、2つ目のファンドとして約5000万ドル(約55億円)を
集めた。,楽観的な見方が回復したことによって2019年、数多くのファンドが新たに資金を集めている。同時にベンチャーキャピタルは、スタートアップへの投資からセカンダリー市場での取引やビットコイン・マイニングなどの分野に多角化を進めている。,今年はじめ、セカンダリー市場に参入したアーリーステージのブロックチェーン企業への投資を得意とするソラ・ベンチャーズ(Sora Ventures)もその1つ。同社の取引にはスワップや先物が含まれ、運用資産の約20%を占めていると創業者兼マネージングパートナーのジェイソン・ファン(Jason Fang)氏は述べた。,ファンダメンタル・ラボ(Fundamental Labs)──運用資産5億ドル規模のブロックチェーン・ファンドでコインベース(Coinbase)、カナン・クリエイティブ(Canaan Creative)、バイナンス(Binance)に出資──は5月、ビットコイン・マイナーに4400万ドルを
出資した。これによりビットコイン・ネットワークのトータル・ハッシュレートは少なくとも毎秒1000ペタハッシュ(PH/s)上昇する可能性がある。,フリース・キャピタル(FreeS Capital)の元投資ディレクターのYizhou Zhu氏が設立したブロックチェーン・ベンチャーキャピタルのパラレル・ベンチャーズ(Parallel Ventures)も2019年、ビットコインマイニング機器に投資した。,この投資によってハッシュレートは約300PH/s上昇、その価値は約1500万ドルに相当する。,フリースはウーバー(Uber)など、中国やアメリカのテクノロジー・スタートアップを支援している。まだ同社は仮想通貨に関心を持つ別の投資家の資産も運用しており、8月に約2800万ドルの新たなブロックチェーン・ファンドの組成を終えた。,しかし、投資案件の数はまだ2018年の水準に戻っていない。2019年の71件の投資案件数は、2018年に比べると、ドル換算で67%減少、案件数で47%減少している。,「おそらく中国の仮想通貨投資ファンドで(2018年前半から)現在まで生き残っているのは10%に満たないだろう」とファンダメンタル・ラボのマネージングパートナー、ホワード・ユアン(Howard Yuan)氏は推測した。,ユアン氏によると、2018年のピーク時には機関投資家ではない個人の資金や非公式の仮想通貨資本プールを含め、1000近いアーリーステージ・ブロックチェーン投資ファンドが存在した。,そのうち、150〜200はかなりの規模で、アーリーステージの投資に特化していたと仮想通貨取引所フォビ(Huobi)を支援しているブロックチェーン・ベンチャー企業ノード・キャピタル(Node Capital)で投資ディレクターを務めていたフランク・リ(Frank Li)氏は述べた。,「(今は)おそらく20〜30のブロックチェーン・ベンチャーファンドが(中国に)存在する」とコンセンサス・ラボ(Consensus Lab)のパートナー、ケビン・レン(Kevin Ren)氏は見ている。,「2018年、北京で行われたブロックチェーン・パーティーには、50を超えるファンドから人々が集まった。今、北京のすべてのファンドは両手で数えることができる」,ファンダメンタル・ラボのユアン氏もこの見解に同意し、「数十のファンド」しか残っていないと考えている。500スタートアップス(500 Startups)のベンチャーパートナー、ボニー・チェン(Bonnie Cheung)氏は、中国を拠点とするブロックチェーン・アーリーステージファンドは「50未満」と述べた。一方、パラレル・ベンチャーズのZhu氏は「約20」とした。,多くのファンドはマイニング、トレーディング、取引所の運営で利益を上げた経験豊かな人たちが設立。ベンチャーキャピタルは彼らにとって、いわばアドオン機能のようなもの。マイニング、トレーディング、取引所に戻ることは自然なことだ。,他の投資家はただ傍観している。レッドバンク・キャピタル(Redbank Capital)の創業パートナーでそれ以前にフォビ・ラボ(Huobi Labs)の創業者だったジュンフェイ・レン(Junfei Ren)氏は、自身が新たに設立した投資ファンドは、ブロックチェーン・スタートアップに投資するのではなく、ビットコインを保有しているだけと述べた。,ブロックチェーン投資企業のコンセンサス・ラボは現在、5~6件のプロジェクトだけをインキュベートすることに集中している。,「もうベンチャー投資を単独の事業とは考えていない。我々のユニークなリソースを生かすために他の事業と組み合わせ、下げ相場に耐えられるプロダクト・マトリクスを作らなければならない」とレン氏は述べた。,ブロックチェーン・スタートアップの評価額は低下しているものの、ファンドは良い投資先を見つけることに苦戦している。2019年、単にベンチャー投資、あるいはトークンへの投資のみに頼っていてはファンドが行き詰まる可能性は高い。,「過去2カ月に投資した新規トークン・プロジェクトは数件。昨年のピーク時には、1週間に1〜2件の投資を行っていた」とキネティックのジャン・チュウ氏。,スタートアップの評価額が急落し、投資家が慎重になるなか、案件の規模も縮小している。,コンセンサス・ラボのレン氏は、2019年の中国での案件規模は平均約10万ドルで、50万ドル規模の案件はほとんど見当たらないとCoinDeskに語った。トークン案件も、取引所が発行した少数の好調な案件以外はほとんど動きがなかった。,前回、市場の厳しい洗礼を受けた後、中国のブロックチェーン・ベンチャーは成熟し、より持続可能な道を見つけるよう進化したと投資家らは語った。評価額はよりリーズナブルになり、投機的なプレイヤーは市場を去った。,ファンドはよりプロフェッショナルになっているとソラ・ベンチャーズのジェイソン・ファン氏は述べた。,ファン氏のファンドが2017年後半にスタートしたとき、同ファンドは認可を受けた運用管理者と監査人が存在する中国初の機関投資家ファンドだった。いまではこれがより標準的になっている。,「市場がクラッシュする前、トークン価格の上昇が続いていたため、投資家はプロジェクトを注意深く評価していなかった」と2015年に設立された中国で最も初期、かつ最大のベンチャーファンドの1つであるフェンブシ・キャピタル(Fenbushi Capital)の投資マネージャー、シン・ジャン(Xin Jiang)氏は述べた。,「今、投資家はより積極的なリサーチとデューデリジェンスを通して、真に価値を見つけ出す必要がある」,リターン予想はより現実的なものになってきている。,「アナリストはスタートアップのリサーチにより多くの時間を費やし、互いにチェックしている」と以前はノード・キャピタルに勤め、最近パラレル・ベンチャーズに加わったフランク・リ氏は述べた。,「投資家心理も長期的になっており、誰も(今では)数カ月でリターンが実現することを期待していない。数年後を視野に入れるようになった」,だが、持続可能な未来の構築には時間がかかる。,「合理的な投資ロジックを定義することに苦戦しており、スタートアップをいかに評価するかを説明することは難しい」とコンセンサス・ラボのレン氏。,「これは難解なパラドックス。我々が投資する時、未来がどちらを向いているかはまだ分からないのだから」,キネティックのチュウ氏はより楽観的だ。,「ブロックチェーン・スタートアップの株価が今よりも下がることは決してないだろう。中国企業、特に仮想通貨取引プラットフォーム、インフラ、DeFi(分散型金融)の分野に期待している」,翻訳:Emi Nishida

編集:増田隆幸

写真:
Chinese yuan image via Shutterstock

原文:
After Painful 2018, Chinese Blockchain VCs Are Getting Back Into the Market,

転載する場合は、出典を明記してください: https://www.uufin.jp/archives/5372

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